「白血病=死の病」というイメージを変えたい…友寄蓮さん

公開日: 更新日:

 治療は抗がん剤の投与でした。胸元から心臓まで約30センチのカテーテルが通っていました。副作用の吐き気や脱毛は覚悟していたのですが、衝撃を受けたのはムーンフェースでした。ステロイドの大量投与で顔が真ん丸になるんです。お見舞いの人には「意外と元気そう。ちゃんと食べられているのね」と思われてしまいましたが、実は食事どころではありませんでした。口の中が全部口内炎になったんです。痛くてしゃべることもできないし、横になると膿が喉に詰まって吐いてしまうので、横にもなれません。点滴9本分の痛み止めでも足りなくて、麻薬のような強い薬で痛みを緩和させ、意識を朦朧とさせてやっと寝るという状態でした。

 夜、病室を抜け出して「死んでしまおう」と思ったこともありました。でも、いざとなるとやりたいことを思い出したり、母や友達の顔が浮かんで、「私、本当は生きたいんだ」と気づいたんです。

 それからは、未来の自分にメッセージを送ることが生きる支えになりました。たとえば、「友達とディズニーランドに行きましたか?」とか「夏は花火を見ましたか?」といったように自分自身と会話するのです。笑っている未来の自分がいたから、治療を続けられました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 2
    小池都知事が“アキバ降臨”も演説ドッチラケ…若者文化アピールに「うそつき!」とヤジ飛ぶ

    小池都知事が“アキバ降臨”も演説ドッチラケ…若者文化アピールに「うそつき!」とヤジ飛ぶ

  3. 3
    ソフトB山川穂高 数字では測れない「4番の価値」…打てない時期もチームの躍進に大貢献

    ソフトB山川穂高 数字では測れない「4番の価値」…打てない時期もチームの躍進に大貢献

  4. 4
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 5
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  1. 6
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  2. 7
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  3. 8
    巨人・桑田真澄二軍監督が「1人4役」大忙し…坂本勇人を感激させた“斬新アドバイス”の中身

    巨人・桑田真澄二軍監督が「1人4役」大忙し…坂本勇人を感激させた“斬新アドバイス”の中身

  4. 9
    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

  5. 10
    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題