「白血病=死の病」というイメージを変えたい…友寄蓮さん
1年と言われた入院は、結局、1年4カ月になりました。課題を提出することで高校は卒業できましたが、いきなり社会に放り出されて何をすればいいのかわかりませんでした。アルバイトですら病気のことを言えば不採用になるし……。自分ができることは何かと考えたとき、「白血病=死の病」というイメージを変えたいと思いました。白血病から復活した姿を見せることで、闘病中の子供たちに希望を与えたい。芸能界を選んだのはそういう理由です。
「病気になってよかった」とは、この先どんなに恵まれたとしても絶対に言えません。ただ、病気を通して出会った人や思い出を大切にしたいとは思っています。亡くなってしまった年下の女の子もいました。彼女は「病気になったのが家族じゃなく自分でよかった」と言ったのです。その言葉にハッとして、周りを責めていた自分のカッコ悪さを思い知りました。いまでもつらいとき、「あの子なら何て言うかな」と考えます。
元気になったいま、闘病中だった頃の自分に伝えたいのは、「未来の人生はすっごくいいよ」ということです(笑い)。
(聞き手=松永詠美子)