これまでなかったピーナツアレルギー治療薬の認可に期待
アメリカで120万人の子供たちが抱えているといわれる「ピーナツアレルギー」を治療する薬が発売間近と報道され、大きな話題になっています。
ピーナツアレルギーは、最初は湿疹程度の軽い症状でも、次には呼吸困難という重い症状を引き起こすため、食物アレルギーの中でも特に恐れられています。しかし決め手となる治療法はなく、ピーナツアレルギーと診断された患者には、呼吸困難などになった時に足に注射する「エピペン」というアドレナリン薬が処方されるにとどまっています。
アメリカではピーナツアレルギーで亡くなる子供は1年に4人程度ですが、それでも親たちのピーナツへの警戒は強まる一方で、ある学校のカフェテリアからピーナツが消えたり、公共の場所へのピーナツの持ち込みを禁止しようという動きもあると伝えられています。しかし、専門家は「ピーナツをまったく食べなければ免疫ができず、より激しいアレルギー症状を引き起こす恐れもある」としています。
そこで今、販売認可を待っているのが、史上初のピーナツアレルギー治療薬「パルフォルジア」です。といっても、アレルギーを完全に治癒できるわけではなく、アレルギー症状を緩和するのが目的の「経口免疫治療薬」です。