著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

高齢者を自然災害から守る…フロリダの教訓をどう生かすか

公開日: 更新日:

 史上最強といわれた台風19号は日本の広い範囲に深刻な被害をもたらしました。その1カ月ほど前、カリブ海から大西洋にかけてやはり史上最強規模とされるハリケーン「ドリアン」が猛威を振るいました。

 しばしばハリケーンの進路となるフロリダ州は、年間を通して温暖な気候で引退した高齢者が移り住む地域として知られており、683軒の老人ホームと3100軒の介護付き住宅があります。今回のハリケーンは、高齢者をどう守るかが試されたハリケーンでもありました。

 今から2年前の2017年9月、今回と同様に強いハリケーン「イルマ」がフロリダに上陸。700万人が避難、123人が亡くなりましたが、そのうち12人が老人ホームにいた高齢者でした。死因は停電により冷房が停止したための熱中症。老人ホームの看護師を含む職員4人が劣悪な環境に入居者を長く放置したとして、過失致死罪に問われています。

 さらに自治体の管理責任も問われ、フロリダでは老人ホームと介護付き住宅に対する新たな法令が制定されました。発電機を常備し、停電後96時間は入居者が快適に過ごせる燃料を準備するというものです。しかし今回ドリアンを前に、どれだけの施設が法令をクリアしているかを州が把握できなかったため、不安が高まったともいわれています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」