【肛門】500万人以上が悩む…便失禁を防ぐ3つの生活習慣
「最も多いのは、肛門を締める筋肉(内肛門括約筋)が加齢によって弱くなって起こる漏出性便失禁。自然分娩で出産した女性も肛門括約筋や神経がダメージを受けると起こりやすく、初産では約10%の人に便失禁が起こるようです。複雑な痔ろうや直腸がんの手術で、肛門括約筋を切るようなケースでも便失禁のリスクが高くなります」
肛門括約筋や神経に問題がなくても、過敏性腸症候群で直腸の知覚過敏があると切迫性便失禁を起こしやすくなる。
また、脳梗塞や糖尿病の発症による神経障害が影響して便失禁を起こす場合もあるという。
では、便失禁を防ぐには、生活でどんなことに注意すればいいのか。便失禁の治療で指導している生活習慣の改善は、主に「排便」「運動」「食生活」の3つ。これらは痔の予防にも共通することが多い。
排便で最も大切なことは、便意を感じたら我慢せずにトイレに行き、排便する習慣をつけること。長い時間便座に腰かけていきむのは良くない。運動習慣は腸の動きを良くして排便リズムを整えてくれる。ウオーキングなど無理なく継続できる運動を習慣にしよう。