一般男性より4歳長生き「僧侶の食生活」が注目されるワケ
「鎌倉時代の戒律そのままの暮らしを守り続けている禅宗の大寺院に協力してもらい、現代の僧の食生活を調べ、血液検査を行った報告があります。それによると、調理器具こそ電化製品を使っていますが、食材はすべて植物性食品で、肉、魚、卵、牛乳などの動物性食品は一切口にしません。代わりにお米をたくさん食べます。ご飯は17種類、おかゆは20種類ものバリエーションがあり、おかずはキノコや海藻を大量に使っています。キノコ類は1日平均1・2回、多い日は5回、海藻類は1日平均1・8回、多い日は6回食べていました」
■良く死ぬヒントにも
正式な食事は1日2回。夕方以降に麺やお餅などの軽食を食べるのは今風だが、僧のカロリーの総摂取量は修行期を除くと約2070キロカロリー。同世代の一般男性の約2330キロカロリーと大きくは変わらない。ただし、僧のタンパク質摂取量は一般男性の65%、脂質は36%と少なく、逆に炭水化物は23%、食物繊維は2倍多かった。
「にもかかわらず、血液中のタンパクもカルシウムもその量は一般男性と変わりませんでした。血糖値は逆に5㎎/デシリットル低かったのです」