風邪薬の服用法 ベストは「3大漢方から西洋薬へ」
「葛根湯や麻黄湯が効いてくると、体がぽかぽかと温まってきます。その体温上昇は、漢方が効いてきたサイン。『熱が出た』と誤解してはいけません」(堀氏)
のどの腫れや痛みがあると、体が火照るタイプの風邪になりやすい。そういうときは、五虎湯や桔梗湯などで体を冷ますと効果的だという。
では、西洋薬の市販薬はどう使い分けるか。堀氏に聞いた。
「最近の総合感冒薬は、『のどに』『咳に』『鼻に』と具体的な効果を打ち出すのが主流ですが、たとえば『のどに』という総合感冒薬にほかの効果がないわけではありません。どれも、3つの成分が入っていて、PRしている成分が特に強調されているのです。特定の症状がつらいときは、総合感冒薬ではなく、それぞれの症状に特化した市販薬を選ぶ方がいいでしょう。不要な成分による副作用の恐れがありませんから。私がお薦めしているのは、初期の風邪は漢方薬で抑えて、残った症状を西洋薬の市販薬で抑える使い方です」
注意点もある。
「たとえば、3大漢方に含まれる生薬のひとつ、麻黄は、エフェドリンが主成分。エフェドリンは、血圧や血糖値を上げる恐れがあり、漢方薬を購入するときは、薬剤師に相談することです。漢方と西洋薬との同時併用も、成分が重複するのでよくありません」
漢方は先発で、抑えは西洋薬と覚えておこう。