寒い冬にぐっすり眠るには温度・湿度・体温の調整が大切
■体を温め続けてはいけない
「冷えるからといって、電気毛布やホットカーペットなど、機械的に体全体をずっと温め続ける寝具は避けてください。いつまでも深部体温が下がらず、睡眠の質が下がってしまいます。コタツに入ったまま眠るのも同様にNGです。寝具や体を温めるなら、湯たんぽがおすすめです。寝始めは温かいので血流が増えて副交感神経が優位になり、入眠しやすくなります。時間がたつとだんだんと冷えていくため深部体温も下がり、熟睡することができます」
また、パジャマの上に上着を重ね着したり、靴下をはいたり、手袋をしたり、ニット帽をかぶったまま就寝すると、うまく放熱できなくなって深部体温が下がらない。人間は足の裏や手のひら、頭頂部から多く放熱する。衣類で熱の逃げ道を塞いでしまわないように注意したい。
暖房の使い方も工夫が必要だ。
「室温は20~22度が理想的ですが、エアコンでずっと部屋を暖めっぱなしにして室温がそれ以上になると、深部体温が最低まで下がらないまま、今度は起床に向けて上がってしまって熟睡できません。暖房は就寝時に部屋を暖めたらオフにして、起床1時間前に部屋が暖まるようにタイマーをセットする。起床時間に合わせて深部体温が上がるリズムを促せるので、目覚めがよくなります」
しっかり眠って、寒い冬を乗り切ろう。