入院患者は他人に感染させる能力を持っているとは限らない

公開日: 更新日:

「ウイルス感染者=感染能力者ではありません。また、新型コロナで入院した人は感染力が強く、重症者はさらに強力というものでもありません。疫学データからは、感染能力があるのは発症2日前から発症後1週間程度です。新型コロナで亡くなるのは、ウイルスに過剰反応した免疫組織が暴走したり、血栓ができるからです。重症者が、他人にうつすほどのウイルス量を維持し、排出しているかどうかはわかりません」

 新型コロナで亡くなった人が、ウイルスの毒性で亡くなったのであれば遺体は究極の毒物であるはずだ。しかし、国の「新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置、搬送、葬儀、火葬等に関するガイドライン」(2020年7月29日)では「感染リスクは低い」としている。

「仮に重症の患者さんのウイルス量が多いとしても、それだけで感染力が決まるわけではありません。それには飛沫を飛ばす能力が維持され、排出されるウイルスが感染性を持つ正常なウイルスでなくてはいけない。しかし、ウイルスには完全と不完全なものがあり、不完全なものは感染力がないばかりか、完全なウイルスが増殖するのを邪魔します。PCR試験では完全ウイルスだけではなく、不完全ウイルスも増幅されます。感染性はPCR試験では判別できません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動