年間1万円強の負担で全国どこでも質の高い医師にかかれるようになる
これで、全国どこでも質の高い教育を受けた医師に診てもらいやすい医療環境が整備されるのです。負担が増えても、自分にとってはお釣りがくるくらい有益だと感じる人も多いのではないでしょうか。
ただ、こうした医師育成システムを実現させるには、強烈なリーダーシップを持った人材が必要です。いまの医療界には既得権益を持っている立場の医師がたくさんいて、国が公費で医師を育てて全国に配置するシステムの導入に猛反対する側の指導者も存在するからです。
公費が投入されるとなれば、中央省庁の担当者がそれぞれの医学教育機関に派遣され、予算の使い方をチェックしたり、大学や病院の経営状況の透明化が求められることになります。そうなると都合が悪い医療関係者が少なからずいるのが事実で、激しく抵抗するでしょう。
しかし、今のままでは医師の偏在による地方医療の疲弊の問題はいつまでたっても解消しません。そろばんで言うような「ご破算で願いましては」を実行してこれまでの“膿”はすべて出し切り、強いリーダーシップのある人材を中心にして根本的に体制を変革すべきなのです。