このまま逝くかもしれない…山折哲雄さん肺炎を振り返る

公開日: 更新日:

 治療は、水を出して膿を除去するための抗生剤の点滴でした。2~3週間でようやく改善してきて、丸々1カ月が過ぎた5月初めに退院しました。

 右肺は90%良くなったと言われましたが、再発の可能性もあるとのことでした。医師に「手術という方法もある」と言われたものの、私が88歳と高齢なので、「切るのは気が進まない」と。私もさすがに手術をしようとは思わなかったので、そのまま今日に至って今はすっかり元に戻りました。

 入院中は本当に苦しくて、文字通り生死をさまよいました。延命措置はしないでくれと希望していたので、いつあちら側に行ってもおかしくなかった。3年目に入っていた朝日新聞の連載エッセーをやめる態勢に入ったのもこの入院中でした。

 思えば、小児喘息に始まり、大人になってもずっと病気がちでした。とくに消化器系はほとんど経験したと言っていいくらいで、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性肝炎、膵炎、胆のう切除などを経験しまして、ようやく健康だと思えるようになったのは80代に入ってからです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇