「なぜ看護師になったのか?」コロナ病棟に勤務してから頭をよぎる思い
コロナの患者さんが亡くなると、余計にそう感じます。あの方には何もしてあげられなかった……もっと言いたいことがあったのではないか……そう思うのです。
それでも、いまは辞められません。看護師長は毎日のように苦労して欠員の補充を考え、勤務表とにらめっこしてやりくりしています。「疲れたから何日か休みたい」なんて、みんなに迷惑になるから絶対に言えないのです。
今朝も疲れが取れないまま勤務に出てきました。それでも、重い感染防護服に着替えると、「しっかり働かなければ」という気持ちが湧いてきました。患者さんのそばに行って目と目が合った時、「この方は無事だった。生きていてくださった。データが少し良くなってきている。がんばらなきゃ」。そう思いました。
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Aさんから聞いたこのお話を看護師長に話したところ、看護師長は「看護師の使命感です」と言われました。体を壊さないようにAさんに休みをあげてほしい……私は心の中で祈りました。