著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

「生活の質の向上」には積極的なビタミン摂取は有効か?

公開日: 更新日:

 食習慣は健康に影響を与える重要な要素であるとともに、「生活の質」(幸福度や生きがい、人生に対する満足度などを表す概念)にも関わっています。バランスの良い食事が健康的であることはイメージしやすいですけれども、どのような栄養素が生活の質と関連しているのかについては、よく分かっていませんでした。そんな中、ビタミン摂取と生活の質の関連性を検討した研究論文が、栄養学に関する国際誌に2021年3月22日付で掲載されました。

 研究では、石川県の志賀町に在住している3162人(平均64歳)が対象となっています。研究参加者に対してアンケート調査を行い、ビタミンの摂取と、身体的および精神的な生活の質との関連性が検討されました。なお、結果に影響を与えうる年齢、性別、喫煙・飲酒状況などの因子について、統計的に補正を行い解析されています。

 女性を対象とした解析において、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKの摂取が多いことは、身体的な生活の質が高いことに関連していました。また、精神的な生活の質についても、ビタミンB6、葉酸、ビタミンCの摂取と関連していました。ただし、男性ではビタミン摂取と生活の質に関連性を認めませんでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭