AZワクチン「血小板減少症を伴う血栓症」の対策は大丈夫なのか

公開日: 更新日:

 今回政府がアストラゼネカ製の使用に踏み切るのは、事情が変わったからなのか。

 そうではない。厚生科学審議会のワクチン分科会に提出された資料によると、欧州医薬品庁が設置している「ファーマコビジランス・リスク評価委員会」は「アストラゼネカ社のワクチン接種者における血栓症関連事象の発生は稀であるが自然発生率を超えており、当該ワクチン接種と血小板減少症を伴う血栓症との因果関係は妥当」と結論付けている。

 つまり、稀とはいえ血液を固める作用のある血小板が減少しながら、血栓ができる可能性のあるワクチンを今回、接種しようというわけだ。

■新型コロナワクチンはすべて「特例承認」

 厚労省は日本脳卒中学会、日本血栓止血学会が、診断・治療の手引を作成・公表しており、万一の場合の体制は整っていると言いたげだが、本当に大丈夫なのか?

 ちなみにアストラゼネカ製の接種後の血栓症関連事象について英国データでは次のように報告されている。

 1回目100万回接種について18~49歳は22.1件、50歳以上で11.2件。2回目では18~49歳で0.9件、50歳以上で1.8件。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」