のど<下>のみ込み力を鍛える嚥下トレーニング 専門医が指南

公開日: 更新日:

「効果がないわけではありませんが、もっと効果的な方法があります。一般的に紹介されている訓練の弱点は、のみ込む動作そのものを行っていないこと。運動機能を改善させるためには、改善させたい動作を練習することが最も効果的です。この法則を『運動学習の課題特異性の原理』といいます。たとえば歩行機能を鍛えるには、歩くことが基本です。さらに階段を上ったり、坂道を歩いたりして脚の筋肉に負荷をかけると、歩行機能を高めることができます。同様に嚥下機能を効果的に鍛えるためには、力を入れてのみ込み、“嚥下筋”に負荷をかける必要があるのです」

 しかし、それは簡単ではない。「どのようにしてのみ込んでいるか」をほとんどの人が理解しておらず、意識的に力を入れてのみ込んだことがないからだ。のみ込み力を高める訓練をするには、まず人がどこの筋肉を使って、どのようにのみ込んでいるかを理解する必要がある。

 人は、「喉頭」をタイミングよく上に動かしてのみ込んでいる。「のどぼとけ」は喉頭の一部が出っ張った部分だ。のどぼとけを触りながら、水を飲み込んでみよう。飲み込む瞬間、のどぼとけが上に動くのが分かるはずだ。のどぼとけが上に動かなければ、水はのどの中に残ったままで食道には入らない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…