著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

片頭痛の予防には音楽が効果的!? 発作が平均2.8回減少

公開日: 更新日:

 こめかみの片側を中心に、脈打つように起こる頭痛を「片頭痛」と呼びます。片頭痛の発作予防に薬を用いることもありますが、ストレス管理やリラクセーションを取り入れた心理療法にも効果が期待できます。

 音楽を聴くこともまた、ストレス管理やリラクセーションに効果的であると考えられます。実際、がん患者の慢性的な痛みの治療に音楽療法が用いられることも少なくありません。そんな中、片頭痛の発作予防に対する音楽療法の有効性を検討した研究論文が、補完医療に関する専門誌の2021年12月号に掲載されました。

 この研究では、片頭痛を有する20人(平均42歳)が対象となりました。被験者は、3カ月にわたり、1日に1~2回、1カ月に15回以上の音楽療法を自宅で受けています。音楽療法はスマートフォンアプリを介して行われ、リラックス状態を誘導するためにデザインされた20分間の楽曲が提供されました。被験者はまた、部屋の照明を最小限にして目を閉じ、ヘッドホンを装着して音楽を聴くよう指示されました。

 その結果、片頭痛の発作は、音楽療法を受ける前と比較して、平均で2.8回減少していました。また、被験者の半数(10人)は片頭痛発作の頻度が半減したと報告していました。さらに、頭痛薬の使用量や、片頭痛の持続時間、不安感や抑うつ症状なども減少していました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース