コレステロール降下薬「スタチン」が新型コロナの死亡者減らす 海外で研究報告

公開日: 更新日:

 かつて心不全に対するスタチンの保護作用の研究に携わっていた東丸氏によると、スタチンを使った患者の血管内を血管内視鏡で見ると、血管内にできたプラークの色が、黄色から白っぽく変わるという。

「血液中のLDLコレステロールが多いと、血管の内膜にプラークができて内膜が肥大化していき、破れると血栓の生成につながります。黄色っぽいプラークは破れるリスクが高く、状態が安定化しているプラークは白っぽい色をしています。スタチンには、それくらい血管内の状態を改善する効果があるといえます」

 血管の病気ともいえる新型コロナウイルス感染症に対しても、やはり何らかの効果が期待できるといえそうだ。

「ただし、本格的な研究はまだ数が少ないため、今の段階では新型コロナの治療にスタチンが確かに有効だとはいえません。スタチンはあくまでも、脂質異常症などコレステロールを低下させる必要がある病気に対して適応される薬ですから、さらなる大規模研究が必要です。また、スタチンには頻度は少ないとはいえ横紋筋融解症や腎障害などの重篤な副作用が出るケースがあるので、定期的に検査をしてモニターしながら服用しなければなりません。自己判断で使用するのはリスクがあります」

 今後の研究に期待したい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  2. 2

    下半身醜聞・小林夢果の「剛毛すぎる強心臓」…渦中にいながら師匠譲りの強メンタルで上位浮上

  3. 3

    協会肝いりゲームアプリ頓挫の“張本人”は小林浩美会長…計画性ゼロの見切り発車で現場大混乱

  4. 4

    長山藍子のおかげでわかった両眼のがんを極秘手術

  5. 5

    「ホラッチョ!」「嘘つき!」とヤジられ言葉に詰まり、警察に通報…立花孝志はミルクティーが手放せず

  1. 6

    フジテレビの資金繰りに黄信号…9割超もの広告スポンサー離脱、CM再開も見通し立たず

  2. 7

    なぜ姉妹曲「2億4千万の瞳」と売り上げで3倍もの差がついてしまったのか

  3. 8

    備蓄米放出でもコメ高騰は抑えられない!「コシヒカリ」応札集中確実…得をするのは自民の“大票田”のみ【上位10品目リスト付き】

  4. 9

    「あの無口な少年が…」佐野海舟の下半身醜聞に母校関係者は絶句、その意外すぎる評判

  5. 10

    高石あかりって誰?→「御上先生」で知名度爆上がり 次の次の朝ドラヒロインの魅力は「アポロの歌」でも“予習”可能