ポルノスターまりかさん 米国での乳がん手術を振り返る 両胸全摘でも仕事続け殿堂入り
胸を失くしてもポルノを続けるなんてどうかしているという同業者もいましたが、そんな私でも昨年は栄誉あるポルノ賞の殿堂入りを果たしました。本当にうれしかった。日本では若くて初めて脱ぐ子の価値が一番高くて、後はだんだん低くなるんですけど、米国では賞の獲得などキャリアを積むことで価値が上がっていきます。そこは大きな違いですね。
おかげさまで、つい最近、3カ月に1回の検診が「次回から6カ月に1回でいいよ」と言われたところです。今はリミッション(寛解)状態ですが、がんはまだ私の体の中にいて、再発したら今回のような簡単な治療では終わらないと言われています。
薬はタモキシフェンというホルモンブロック薬を10年間飲む予定です。これが副作用の強い薬で、しびれやむくみ、ほてりや気持ちの落ち込みなどと闘っています。つらいですけど、「この副作用と生きていくんだ」と思って、その都度、対処法を考えながら過ごしています。
私は欲深い人間で、日常の小さなことはつまらないことで、もっと大きな面白いものをいつも求めていました。でも、がんになってからは朝起きることも幸せなことだと思うようになり、今は毎日真剣に生きることと向き合っています。