膀胱(下)中高年男性の“おもらし”のメカニズム 医師が解説

公開日: 更新日:

「前立腺肥大症による尿トラブルは、女性と少し違う点があります。同じ過活動膀胱で尿意切迫感があっても、男性は尿道が長いので、尿失禁になりにくい。また、お腹に力を入れないと尿が出にくくなったり、勢いが弱くなったり、尿が途切れたりします。肥大した前立腺が尿の通りを邪魔するので、それが残尿感になったり、排尿直後にパンツの中に漏れたりするのです」

 ただし、過活動膀胱が起こるのは、前立腺肥大症の初期の段階。前立腺肥大症が進行するにしたがって、「低活動膀胱」になる場合が多い。こうなると、膀胱の収縮力がなくなり、膀胱が小さくならないので尿が押し出せなくなってくるという。

 女性の場合、過活動膀胱の大きな要因になっているのは「骨盤底筋群の筋力低下」。骨盤の底で内臓を支えている骨盤底筋が加齢とともにゆるみ、子宮や膀胱が落ちて下に引っ張られることで神経も引っ張られ、異常な信号を出してしまうのだ。

 これは男性でも骨盤底筋のゆるみで膀胱が下がり、同じことが起こるという。また、膀胱が下がると前立腺肥大症が悪化することも指摘されている。男女ともに骨盤底筋のゆるみを改善することは、過活動膀胱の改善や予防につながるのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  2. 2

    ニデック永守重信会長の堪忍袋の緒が切れる? 「売上高4兆円」達成に不可欠な牧野フライスの買収が難航中

  3. 3

    巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    茨城県知事の異常な県政を朝日も毎日も報じない不思議…職員13人が自殺?重大事件じゃないか!

  1. 6

    立憲民主党の凋落は自民党以上に深刻…参院選改選組が国民民主党に露骨なスリ寄り

  2. 7

    小芝風花&松坂桃李は勝ち組、清野菜名は貧乏クジ…今期ドラマ「トップコート」所属俳優の泣き笑い

  3. 8

    阿部寛「滑舌問題」はクリアできそうだが…新日曜劇場『キャスター』で国民的俳優が試される“唯一の心配事”

  4. 9

    浜田雅功の休養の裏で着々と進む松本人志との"今夏ダウンダウン完全復帰計画"…プラットフォームに本腰

  5. 10

    誰トク?広がる地方私大の公立化…見送られた千葉科学大は「加計学園」が運営撤退も大学存続