女性向けイメージがある「当帰芍薬散」はタイプにより男性にも
ほかにも「当帰四逆湯(トウキシギャクトウ)」は、冷えがあり、下肢や下腹部の痛みが強い腰痛に使用されます。構成生薬は、大棗(タイソウ)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、当帰(トウキ)、木通(モクツウ)、甘草(カンゾウ)、細辛(サイシン)の7種です。さらに冷えがひどければ、ここに呉茱萸(ゴシュユ)と生姜(ショウキョウ)を加えた「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)」を使うと良いでしょう。
いずれも主に慢性的に体力や気力が衰えた状態の「虚証」、かつ体に冷えがある「寒症」の方に向く漢方薬です。また、副作用として発疹やかゆみなどの皮膚症状、胃の不快感や食欲不振といった消化器症状が報告されているため、胃腸が弱く吐き気、嘔吐(おうと)、下痢などを起こしやすい人は慎重に使う必要があります。
腰痛の症状、自身の体質は人によって異なります。自己判断は避けて、詳しくは医師や薬剤師に相談してください。