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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

粉ミルクの次はタンポン危機…米国での深刻な品不足が女性の健康を脅かす

公開日: 更新日:

 ではなぜタンポンが不足しているのでしょうか? 最大手のプロクター&ギャンブル社とキンバリー・クラーク社は共に、パンデミックによって起こった労働者不足。そしてコットンやレーヨンなどの原料の需要が激増し、不足していることで供給が追いつかなくなっていると説明しています。

 しかしそれだけではないようです。今回の品不足の背景見ると、粉ミルクとタンポンにはいくつかの共通点があります。まず、どちらも少数の巨大企業が独占的に製造販売していること、そして今年初めに大規模なリコールがあったことです。

 また粉ミルクは出生率の低下で生産の伸びが頭打ちで、タンポンの使用者もジリジリと減り続けています。利益の増大が見込めない製品の工場がきちんと管理されていたのかという疑問を呈する人もいます。

 実際に、粉ミルクのリコールがあったアボット社は、工場の細菌汚染が発見された時期に、製造機器の買い替えにお金を注ぎ込む代わりに、発行済の自社株式を買い戻すバイバックにより、株主の懐を肥やしたことが、内部告発により明らかになっています。

 こうした大企業のモラルの欠如が、品不足やインフレをさらに悪化させているのではないか。アメリカ人の疑念は膨らむばかりです。

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