コロナ第7波で自宅療養者が急増中 死を招く「エコノミークラス症候群」に気をつけろ
新型コロナで自宅療養している人も、活動量が減って、ふくらはぎをあまり動かさない期間が長く続けば、エコノミークラス症候群を起こしかねない。昨年から、日本静脈学会も「災害時と同様に同症候群が増える恐れがある」と注意喚起している。
「しかも、猛暑の季節は脱水症状の傾向が強くなって血液が固まりやすくなるため、なおさら注意が必要です。また、高血圧症や心不全で利尿薬を服用している人も気を付けてください。脱水傾向が強くなって血栓ができやすくなります」
さらに、新型コロナウイルス感染症そのものが、エコノミークラス症候群をはじめとした、血栓症のリスク因子であることもわかっている。
「新型コロナウイルス感染では、炎症で血管内皮細胞が傷ついたり、炎症性サイトカインストームなどによって血液が固まりやすくなり、血栓が作られやすい環境になります。実際、約100万人の新型コロナ感染者を対象としたスウェーデンの研究では、深部静脈血栓症や肺塞栓症を起こすリスクが状況により5~46倍に増加していました。厚労省が発表している『新型コロナウイルス感染症 診療の手引き』でも、重症感染症および呼吸不全は、深部静脈血栓症の中等度リスク因子であるとしています」