著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

経済・教育格差が高齢者の健康格差を生む 日本も欧米並み?

公開日: 更新日:

 昨年来、インフレと物不足が深刻になりつつあります。コロナ以前、「これからの世界はあらゆるモノがコモディティー化(日用品化)し、低価格化競争にさらされて、タダ同然になる」といわれていました。

 それからわずか2~3年後の現在、食料品を含めた日用品が猛烈な勢いで値上がりしています。この冬、寒波の中で光熱費を節約している家庭も多かったはずです。

 こういう状況下では、ウエアラブルとAIとIoT家電で、健康的で快適な生活ができるのは、経済的に豊かな人に限られてしまいます。健康に良いとされる食材や効き目の高いサプリメント、専門のトレーナーが指導してくれるジムとなると、さらにお金がかかります。また経済的に余裕があったとしても、健康知識を得るための情報リテラシーが低ければ、さまざまなサービスを活用するのが難しいでしょう。

 経済的に恵まれていて、しかも教育水準も高い人が健康で長生きし、そうでない人は病気になって短命に終わる、そんな時代が始まろうとしているのかもしれません。そういうことも踏まえて、自分の健康管理を考えていかなければならないでしょう。

(永田宏・長浜バイオ大学メディカルバイオサイエンス学科教授)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇