病気で安静にしていると「寝たきり」につながる危険がある

公開日: 更新日:

 風邪をこじらせてしばらく寝込んでいたら、いざ歩こうとしたときに足に力が入らない--。そんな経験がある人は少なくないのではないか。病気やケガで数日間以上安静にしていると、身体機能や精神機能が低下する「廃用症候群」(生活不活発病)が起こり、そのまま寝たきりにつながる危険もある。とりわけ高齢者は筋肉量が減っているため、短期間の安静でも発症する可能性がある。対策のポイントについて、東京女子医科大学病院リハビリテーション科教授の若林秀隆氏に聞いた。

 筋肉は運動を行うと増えるが、動かさないと衰えていく。個人差はあるが、1週間安静にしていると筋肉量は3.5~7%、筋力量は7~14%ほど落ちるとされている。全身の筋肉量のうち、70%は下半身の筋肉が占めているので、活動量が減って筋肉量が少なくなると下半身はそれだけ衰えやすくなる。そのため、安静の後に歩けなくなってしまうケースも少なくない。

 しかも高齢者は、若年者より筋肉量が減っているうえ、一度落ちた筋力を完全に元の状態に戻すには若年者の3倍の時間が必要という研究結果もある。それだけ、短期間の安静でも歩けなくなってしまうリスクは高くなる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  2. 2

    「相棒」芹沢刑事役の山中崇史さんが振り返る俳優人生…地下鉄サリン事件「忘れられない」

  3. 3

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    西武・鳥越裕介ヘッドコーチ「厳しく指導?僕は基本、怒らないんですよ。ただ…」

  1. 6

    巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし

  2. 7

    ニデック永守重信会長の堪忍袋の緒が切れる? 「売上高4兆円」達成に不可欠な牧野フライスの買収が難航中

  3. 8

    兵庫県・斎藤知事パラハラ認定にも無敵の“居座り” 「公務多忙」理由に第三者委報告書にコメントしない厚顔

  4. 9

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  5. 10

    復権狙う自民旧安倍派にトドメ!「10万円商品券」配布問題でチルドレンが石破首相に“助け船”の爆弾証言