病気で安静にしていると「寝たきり」につながる危険がある
■低栄養は廃用症候群のリスク大
自宅療養や入院での廃用症候群による寝たきりを防ぐためには、日頃から体を動かすように努めて筋肉の“貯金”(貯筋)をしておくのが効果的だ。
「歩ける人は毎日30分ほど散歩するといいでしょう。可能であれば早歩きを意識し、30分が難しければ15分など自分ができる範囲で体を動かすことを心がけてみてください。家の中だけで生活していると体の動きが少なく筋力は低下しやすくなります。ですから、1日1回は外に出て歩くことが大事です。運動は1人よりも2人以上で行うと続きやすいので、時間が合えば誰かと一緒に散歩してください。体調が悪くて外出が難しいときは、たとえば高熱で寝込んでいても、自力で歩いてトイレに行ったり入浴したりするなど、ひとりでできることは自分でこなすことが大切です。家族はひとりでできることまで過剰に手伝わないことが大事です」
廃用症候群による寝たきりを予防するために大切なのは運動だけではない。「食事と栄養」にも注意する必要がある。