「漢方薬」はいま西洋医学の現場でもこれだけ使われている 医師の9割が処方

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 西洋薬は基本的に有効成分が単一の化学物質なので、特定の病気や症状に強い効果をもたらす。一方、漢方薬は植物の葉や茎などの複数の生薬を配合して作られるので、多様な症状に対応できるという。

 また天然由来の漢方薬は西洋薬に比べて一般的に副作用が少ないとされ、西洋薬が禁忌の場合にも処方されている。

「たとえば、更年期障害には飲み薬や貼り薬でのホルモン補充療法が一般的ですが、乳がんの既往歴があると再発につながる可能性が高く処方できません。他にも、ホルモン補充療法の適応を避けた方がいい状況があり、その場合は、婦人科でもほてりやイライラを抑える効果がある『当帰芍薬散』や『加味逍遥散』が処方されています」

■がん生存率を上昇させる報告も

 また、これまで漢方薬はがん患者に対しても、抗がん剤治療による食欲や体力低下、しびれなどの副作用を軽減させる目的で処方されてきた。そんな中、最近になって生薬の併用ががん患者の生存率を上昇させたという海外の報告が注目されている。

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