狭心症(4)手術中の医師の会話が丸聞こえ「ここが詰まっているね」
治療は難なく終了し、「はい、終わりましたよ」という医師の明るい声を受けて、ストレッチャーで病室に戻された。
「思っていたより早く終わりました。でも、少し困ったのは術後の姿勢で、ベッドに寝たまま6時間絶対に安静にしてほしいと不動の要請がありました。寝返りはもとより、手足ひとつ動かせません。食事もトイレも寝たままでした」
それでも痛みが伴うような難解な施術ではなく、アッという間に済んだことに東海林さんはホッと胸をなでおろした。天井を見ながら、現在抱えている仕事のことを考えていたという。(つづく)