介護うつのサインとは? 防ぐための具体的なリフレッシュ法
介護うつを放置すると、症状が悪化して普段できていることができなくなる時間が増える傾向があります。その結果、被介護者の栄養状態が悪くなったり、環境や体の清潔を保つのが難しくなるので、被介護者の側から考えても早期の対策が必要です。
介護うつに有効なリフレッシュ法は4つ挙げられます。
①「推し活」:うつ症状で当院に通院されている患者さんはアイドルのファンクラブに加入していてファンクラブからお知らせが届くと気分が高揚し、一瞬介護のストレスを忘れられるという方がいました。介護で自分の時間が奪われている人が新たに趣味をつくるのは難しい。好きな時間にスマホひとつで楽しめる推し活は短時間でウキウキした気持ちになれ気分転換につながります。
②「好きなことをする」:たとえば映画が好きな人も、介護が始まったら映画館に通うまとまった時間を取りにくい。最近はネットフリックスなどの動画配信サービスがあるので、自分のペースで手が空いた隙に見るとリフレッシュにつながります。
③「目線を切り替える」:物盗られ妄想やトイレの失敗など、親が衰えていく姿を見るのはつらいでしょう。いったん現場から目線を外し、介護の本を読んだり認知症のプロによる講演会に参加して認知症に関する勉強をしてみましょう。数々の不可解行動は病気が原因で起こっていると理解でき、心に多少の余裕が生まれます。