腕が痺れてつかめない…「胸郭出口症候群」を見逃さない3つの方法

公開日: 更新日:

■エデンテスト

 胸を張った状態で両腕を体の横に垂らし、後ろ下に引っ張ってもらう。手指に痛みや痺れがあると腕神経叢が圧迫されている可能性が高い。

「エデンテストは狭くなった胸郭出口を物理的にさらに狭める検査なので、症状が現れれば陽性率はかなり高いと言えます。これらのテストが陽性であれば、神経の活動性を見る神経伝導検査や、胸郭出口の血管や神経の状態を確認するためにMRI検査を行い、最終的に診断しています」

 野地氏によると、胸郭出口症候群と診断された大半は、肩回りの筋肉を鍛えたりストレッチにより筋肉を柔らかくしたりするだけで症状が改善されるという。なで肩が原因の場合には僧帽筋強化のトレーニングが有効だ。自宅で行う場合には、2リットルのペットボトルに水を入れて両手で1つずつ持ち、ばんざいした状態から肘を90度曲げた状態で肩の高さまで両腕を下ろし肩甲骨を寄せる。その際、肘を落とし過ぎるとかえって胸郭出口が狭まるので注意したい。


「それでも痛みや痺れが悪化する場合には、腕神経叢の炎症を抑えるブロック注射や、胸郭出口を狭めている前斜角筋など圧迫構造物の切除手術が検討されます。ただ、発症から長い時間放置していると神経自体が損傷し、手術を行っても痛みや痺れは完全に除去できません。悪化させないためにも早めに診断を受けることが大切です」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 2
    小池都知事が“アキバ降臨”も演説ドッチラケ…若者文化アピールに「うそつき!」とヤジ飛ぶ

    小池都知事が“アキバ降臨”も演説ドッチラケ…若者文化アピールに「うそつき!」とヤジ飛ぶ

  3. 3
    ソフトB山川穂高 数字では測れない「4番の価値」…打てない時期もチームの躍進に大貢献

    ソフトB山川穂高 数字では測れない「4番の価値」…打てない時期もチームの躍進に大貢献

  4. 4
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 5
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  1. 6
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  2. 7
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  3. 8
    巨人・桑田真澄二軍監督が「1人4役」大忙し…坂本勇人を感激させた“斬新アドバイス”の中身

    巨人・桑田真澄二軍監督が「1人4役」大忙し…坂本勇人を感激させた“斬新アドバイス”の中身

  4. 9
    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

  5. 10
    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題