急増する大動脈弁狭窄症の治療法「TAVI」はどんどん進化している

公開日: 更新日:

 保険適用から10年が経ち、TAVIがますます広がっている理由のひとつにデバイスや診断技術の進化がある。

 TAVIのアプローチには、太ももの付け根からカテーテルを挿入する経大腿動脈アプローチ、鎖骨の下から挿入する経鎖骨下動脈アプローチ、肋骨の間を小さく切開して心臓の先端から挿入する経心尖アプローチ、胸骨上部を小さく切開して挿入する経大動脈アプローチなどがある。患者の血管や全身状態によって選択されるが、デバイスが細くなったことで、より安全な経大腿動脈アプローチが実施できるようになった。TAVI用の人工弁も改良され、弁の周囲の逆流は軽減し、耐久性も向上している。

「また、TAVIでは治療前の評価がとても重要です。CTや心エコーといった画像診断機器が進化したことで、アプローチ場所や人工弁サイズの選択、心臓損傷や血管損傷などの合併症のリスクをよりしっかり評価できるようになり、治療成績の向上につながっています。かつて、TAVIは治療後30日以内の死亡が5%でしたが、いまは2%以下になっています。施設によっては、周術期の死亡率が0%という医療機関もあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 2
    小池都知事が“アキバ降臨”も演説ドッチラケ…若者文化アピールに「うそつき!」とヤジ飛ぶ

    小池都知事が“アキバ降臨”も演説ドッチラケ…若者文化アピールに「うそつき!」とヤジ飛ぶ

  3. 3
    ソフトB山川穂高 数字では測れない「4番の価値」…打てない時期もチームの躍進に大貢献

    ソフトB山川穂高 数字では測れない「4番の価値」…打てない時期もチームの躍進に大貢献

  4. 4
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 5
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  1. 6
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  2. 7
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  3. 8
    巨人・桑田真澄二軍監督が「1人4役」大忙し…坂本勇人を感激させた“斬新アドバイス”の中身

    巨人・桑田真澄二軍監督が「1人4役」大忙し…坂本勇人を感激させた“斬新アドバイス”の中身

  4. 9
    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

  5. 10
    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題