バットで殴られたような痛みで意識を失った…百武桃香さん脳出血を振り返る
福岡から飛んできてくれた母が毎日病室で寝泊まりしてくれて、お見舞いも多く、入院中に寂しいと感じたことはありません。でも、いつになったら学校に戻れるか、そもそも歩けるようになるのか? と不安になっていきました。
緊急手術後に「脳動静脈奇形破裂による脳出血」と診断されました。小さい頃からの頭痛と関係があったかもしれません。ただ、当時はMRIなどの検査をしても、何の異常も発見されませんでした。中学、高校でも頭痛は市販の頭痛薬で治るので、特に気にしていなかったのです。
救急搬送され、緊急手術で一命をとりとめましたが、そこから紆余曲折がありました。外した頭蓋骨は、脳の腫れが引くまでそのままで、戻す手術は約1カ月後でした。
術前の検査で脳動静脈奇形の残存が見つかったので奇形摘出術と頭蓋形成術になりました。しかも摘出中に出血を起こしてしまい、輸血する大手術でした。
■頭蓋骨が細菌に侵され人工の頭蓋骨で蓋をする再手術を受けた
その後、ほかの病院で2~3週間様子をみて、やっと地元九州の病院に転院となりました。ところが、患部に細菌が入ったようで傷口が膿んでしまったため、戻した頭蓋骨を再び外し、洗浄が行われました。細菌のついた頭蓋骨はもう使えないので、腫れが引くのを待って人工の頭蓋骨で蓋をする手術をしたのです。結果として、入院は1年間に及びました。