わきの下やお尻に繰り返し…こんな「おでき」はすぐ病院へ
■新たな治療薬が承認された
「化膿性汗腺炎はハーレー分類という方法で重症度を3段階に分けます。ハーレー分類1がおできだけ、ハーレー分類2が瘻孔と瘢痕、ハーレー分類3が瘻孔が全体に広がっている状態ですが、ハーレー分類1で受診する人はまれ。ハーレー分類2や3になってからの受診が大半です」
ハーレー分類1で治療を始めれば進行を抑えられるが、ハーレー分類3ではすでに不可逆性の状態になっており、手術しかない。
「皮膚を大きく取り除き、範囲が広ければ皮膚移植が必要となります。手術しても完治せず、手術した周りの皮膚や別の場所に化膿性汗腺炎が起こるケースも珍しくありません」
以前は、化膿性汗腺炎の治療は抗生物質か手術しかなかった。抗生物質は効き目が高くなく、使い続けると耐性ができるので、「いい治療」とは言い難い状況だった。そんな中、2019年に化膿性汗腺炎の新たな治療薬として承認されたのが、生物学的製剤の「ヒュミラ(一般名:アダリムマブ)」だ。