「RSウイルス感染症」たったひとつの対抗策…すべての乳幼児がハイリスク
RSウイルス感染症は乳幼児が避けて通れない病気だ。2歳になるまでにはほぼ全員が感染するというデータがある。乳幼児の感染症の中でも重篤な状態になりやすいRSウイルス感染症、知っておくべきことは?
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この病気はRSウイルスへの感染によって、気管支炎、細気管支炎、肺炎といった下気道炎を起こす。乳幼児の下気道感染症の原因の80%を占めるといわれている。
「小児科医であれば、誰もが苦労した経験がある病気」と言うのは、千葉大学真菌医学研究センターの石和田稔彦教授。
「健康な乳幼児でも重症化しやすく、早産児や慢性肺疾患・先天性心疾患・免疫不全・ダウン症候群など基礎疾患があるともっと重症化しやすい。集中治療室や人工呼吸管理になり、治癒しても肺などに後遺症を残し、在宅酸素療法となる症例もあります。急に悪化するので、集中治療管理を常に考慮していなければなりません」
主な感染経路は飛沫と接触。感染力が非常に強く容易に流行を招く。