夏に気になる足のニオイ…徹底的に対策したい
本格的な夏が到来した。汗ばむ季節になると気になるのがニオイだ。とりわけ靴を脱いだときのモワッと漂う悪臭に悩む人も少なくない。何か対策法はあるのか? 「あつた皮ふ科・美容皮膚科クリニック」院長の佐々木良輔氏に聞いた。
「足裏は体の中でも汗腺が多く存在し、1日にコップ1杯分の汗をかくといわれています。汗自体には臭いはありませんが、靴や靴下をはき続けて足が蒸れると皮膚の常在菌が繁殖し、角質を分解する過程で『イソ吉草酸』と呼ばれる物質を発生させます。これが悪臭の原因です」
イソ吉草酸は、納豆のような臭いが特徴で、国が定めた悪臭防止法で特定悪臭物質の規制対象とされている。研究によると、イソ吉草酸を東京ドームの中心にたった1滴垂らすだけで、ドーム中に悪臭が充満するほどの拡散力を持つというから驚きだ。
「通気性が悪く足が密閉される革靴やヒールは、汗を吸収しづらく常に蒸れた状態になります。一見、通気性が良いと思われるサンダルも、汗をかいたまま歩き続けるとサンダルの底やゴムの部分に足が密着してベタベタになりやすい。とりわけ、足に異常な量の汗をかく『足蹠多汗症』の場合、一年中足が湿った状態が続き、イソ吉草酸を発生させやすいので要注意です」