急増する「リンゴ病」は大人も危ない…妊婦は特に要注意 東京都は警報レベルに到達
「ウイルスに対して免疫反応が生じると、関節周囲の細い血管が影響を受けて痛みやこわばりが生じます。さらに大人では、手足のむくみが現れる場合も多く、症状から関節リウマチが疑われ、検査が必要になるケースも少なくありません」(五藤理事長=以下同)
ほかにも足に紫色のアザのような皮疹ができる「紫斑」が現れる場合もあるというが、いずれの症状も一時的だという。
大人のリンゴ病は、子ども特有の症状が少なく、体に不調があってもリンゴ病と疑いを持つのが難しい。また、大人ではウイルスに感染しても症状が現れない不顕性感染も多く、知らぬ間に感染しているリスクも高いという。
「とりわけ妊婦さんは、本人に自覚症状がなくても胎盤を通して胎児に感染すると、胎児水腫をはじめとした胎児の異常を招きやすいことが分かっています。日本産婦人科・新生児血液学会のホームページでは、妊婦から胎児への感染率は約40%で、そのうち2~10%が胎児水腫を合併すると記載されています。最悪のケースでは流産や死産につながる恐れがあるので早めの対策が必要です」