急増する「リンゴ病」は大人も危ない…妊婦は特に要注意 東京都は警報レベルに到達
ほかにも溶血性疾患(遺伝性球状赤血球症)の人は、骨髄内の赤芽球がウイルス感染によって破壊され、重度の貧血を起こすリスクが高いという。
■感染対策の徹底が重要
「リンゴ病はほかの感染症に比べて潜伏期間が約10日と、比較的長い特徴があります。学校や幼稚園のクラスに1人でもウイルスを保有するお子さんがいれば、一瞬で広まるのは間違いありません。周囲に妊婦さんや基礎疾患がある方がいるのであれば注意が必要です」
母子の健康を守るためにも、日頃からマスクの着用や、こまめな手洗い、うがいといった感染対策を講じる必要がある。流行期間中はできるだけ人混みを避け、子どもとの食器やタオル、浴槽のお湯は共有しないこと。さらに、ヒトパルボウイルスB19は、70%以上のエタノール消毒液で死滅することが分かっている。こまめに手指消毒を行い、感染者が触れたドアノブやおもちゃなどは、エタノールを染み込ませたタオルなどで拭き取り、清潔に保つようにする。
「リンゴ病は、インフルエンザのように特効薬がなく、対症療法が中心です。ただし、重症例や合併症のリスクが高い患者さんに対しては、免疫グロブリン療法が選択される場合もあります。リンゴ病に感染しないよう感染対策を徹底し、万が一、不調があれば早めに医師に相談してください」