更年期女性の7割が「手の不調」を自覚…女性ホルモンが関係している可能性
■大本はエストロゲンの低下
いずれも大本にはエストロゲンの低下がある。最初の症状は手指の不調だが、進行すると関節の変形に至り、QOL(生活の質)低下につながる。見た目を気にする人も少なくない。
「病名がつく段階までいけば手の病気として治療をすることになりますが、その前の不定愁訴であるメノポハンドの段階であれば、エストロゲンの補充で症状を軽くでき、進行を抑えられます。注目されているのが、エストロゲンとよく似た働きをする大豆イソフラボン由来の成分エクオールです」
エストロゲンの補充は、乳がんのリスク上昇が指摘されているが、エクオールは生殖器への影響が少なく、安全性も研究で証明されている。
エクオールは、大豆イソフラボン摂取によって体内で産生される。ただし、産生能力がある人とそうでない人がいて、産生能力がない人はエクオールを体外から摂取する必要がある。
「私の研究ではエクオール産生能力が低いと手外科疾患にかかりやすく、更年期にあたる年代ではその傾向が顕著であるとの結果が出ています」