腹痛を何度も繰り返すなら「大腸憩室炎」を疑え…命に関わるケースも

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 基礎疾患などで免疫力が低下しやすい高齢者の場合、正確な診断を受けずに放置して重症化すると命に関わる危険がある。重大な合併症があるからだ。

「憩室は腸壁が薄くもろい部分にできるので、炎症の程度によっては腸管穿孔(腸管に穴が開く)を起こして細菌が腹腔内に漏れ出します。それが血液を介して全身に広がり、腹膜炎や敗血症を起こし、最悪のケースでは死に至る恐れがあるので、しっかりと治療を行う必要があります」

 腹部の痛みが比較的軽度であれば抗菌薬の服用が基本となる。通常は5日程度で炎症が治まり、次第に痛みは和らぐという。

 痛みが強く、広範囲に及んでいるなら、数日間の絶食で腸管を安静にさせる必要がある。1週間程度入院し、点滴で不足した栄養素や水分を補いつつ、抗菌薬を投与する。万が一、腸管穿孔などの重大な合併症が見つかった場合には、外科的手術が必須だ。

 とはいえ治療で症状が落ち着いたとしても、新たな憩室をつくったり憩室炎を引き起こすきっかけとなる便秘を解消させなければまた発症する。

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