コンタクトレンズの人は「アカントアメーバ角膜炎」に要注意! 正しく使わないと失明も
「現段階では保険診療で処方できるアカントアメーバに対する特効薬はありません。治療は抗真菌薬や消毒の点眼薬が第一に選択されますが、アカントアメーバ角膜炎が疑われる患者さんに対しては病巣部の表面を削る角膜病巣掻爬でアメーバを除去し、そこに直接、消毒薬を点眼する治療を何度も繰り返す必要があります。根治するためには数カ月かかるケースも珍しくなく、非常に根気が求められる治療とも言えるでしょう」
また、治療で感染症が治まったとしても、後遺症として角膜が白く濁る混濁や、視力障害が残りやすい。重篤化するとほとんど見えない状態になり、その場合には将来的な角膜移植が検討される場合もある。
アカントアメーバ角膜症を防ぐには、何よりもCLのケアが欠かせない。CLに触れる際は必ず手指を洗い、1日使い捨てタイプ以外のものは水道水での洗浄は避け、専用のケア用品を用いて毎日必ずこすり洗いを行う。指定された使用期間以上の利用はせず、レンズケースは3カ月に1回は交換する。
「長時間利用は目を乾燥させて負担がかかりやすい。1日の装用時間はできるだけ短くし、うっかり装着したまま就寝しないよう注意してください。最近コンタクトデビューされた方であれば、角膜に異常がないかチェックするためにも1~3カ月以内に眼科を受診してください」