就職戦線で存在感高める「専門職大学」って何? ある学長に聞いた
中村伊知哉さん(情報経営イノベーション専門職大学学長)
いま就職戦線において、にわかに存在感を高めているのが、2019年に生まれた“新発想”の高等教育機関「専門職大学」だ。大学と専門学校のいいとこ取りともいえ、今年4月現在20校の専門職大学、3校の専門職短期大学、1学科の専門職学科がある。ジャンルは農林、電気自動車、医療、ファッション、経営、工学、美容、アニメ・漫画、フードサービス、観光、動物看護などさまざま。企業からは即戦力の人材が確保できると期待されているが、「そんな大学が新しくできたなんて知らなかった!」という人も多いだろう。そこで専門職大学の一つ「情報経営イノベーション専門職大学(iU)」の中村伊知哉学長に話を聞いた。(前後編の【前編】)
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【Q】専門職大学はどのようにして誕生した?
文字通り「専門職」、つまり特定の職業に就くための実践的かつ専門的な能力を育成することを目的としています。
これまでも日本には多様な高等教育機関がありましたが、アカデミックな学問追究を重視する大学と、実学一辺倒の専門学校の間には大きな隔たりがありました。