晴海フラッグは「都有地9割引」の果てにマネーゲームの舞台と化した

公開日: 更新日:

 正す会のメンバー32人は17年8月、売買は違法だとして都に周辺地価との差額の賠償を求める住民訴訟を起こした。1、2審は敗訴し、最高裁も今年3月に上告を棄却。6年7カ月に及ぶ法廷闘争は終わった。

「都側は都市再開発法108条2項で地方自治法の規定を免れると主張しましたが、所管の国交省の見解は『都有地などの財産の管理処分には適用できない』。しかし、この点に気づいたのは2審の結審直前。結局、最高裁は2審までの都の主張を追認し、国交省の見解について評価を避けました」(市川隆夫氏)

 三井不動産グループには都の幹部OB14人が天下り。法解釈をねじ曲げ、天下り先に便宜を図ったようにも映る。今後も正す会のメンバーは「一般の感覚からみて、おかしいことには『おかしい』と声を上げ続ける」と意志を固めている。  =つづく

(取材・文=今泉恵孝/日刊ゲンダイ

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…