恨みを感じた人、出来事、自分…「ゆるせない」を「ゆるす」と見えること【後編】
思うぞんぶん、いつまでも死ぬまで泣いてよろしい
彼女は私のワークショップに来る1週間前、カウンセラーに、
「そろそろ泣くのはやめて、人生を生きるべきです」といわれたそうです。
それを聞いたとたん、私の心にミニーに告げるべき言葉が浮かびました。私はまず、「私は医者です」と告げ、「医者として処方箋を書きましょう」と申し出たのです。
彼女の表情はぱっと明るくなり、何度もうなずきました。私は紙を取り出し、「思うぞんぶん、いつまでも、死ぬまで泣いてよろしい」と書きました。そして署名して、その紙を彼女に渡したのです。
◼️相手に従って欲しい一定の決まりを破る
彼女は満面に輝くような笑みを浮かべました。私は、彼女を助けられるとしたら、そうやって無条件に彼女を受け入れるしかないと思ったのでした。彼女はありのままの姿で、愛されるに値するのです。私は、「死をどう悼むべきか、どう直面すべきかについて、決まりはないんですよ」とも、いいました。
人間関係で生じる問題の多くは、私たちが相手に一定の決まりに従ってほしいと期待するのが原因です。ですから、そんな決まりを破ることが、幸せになるコツなのです。