アララ 岩井陽介会長(2)残業100時間が続いたリクルートコスモス時代
「広報室は全員で5人。新人は私一人でとにかく忙しかった。主な仕事は事件の応対。メディアからの問い合わせはまず新人の私が受け、ひたすら質問を聞いて、想定問答をみんなで考える。毎晩、遅くまで対応に明け暮れていました。朝7時前には出社し、すべての新聞をチェックして関連記事をクリッピングして、9時までに部長以上に配る。新入社員なのにいきなり会社案内や有価証券報告書、IRマニュアルも作りました。毎月100時間以上残業し、ヘトヘトだったけど、いい経験でした。次に配属されたのが賃貸部門。ひとつ上の先輩には、現USEN-NEXT HOLDINGS社長の宇野康秀さんがいました。ここではサブリース物件の営業・管理と賃貸事業にかかわるほとんどの仕事を経験し、とにかく刺激的で楽しかった」
リクルートコスモス時代の体験は、人生の中でも貴重な経験になったという。
「本当に鍛えられたと思います。『会社ってどういうものなのか』『社会人って何なのか』を教えてもらったのも、リクルートコスモス時代です。リクルートグループは江副さんが社訓のようにおっしゃっていた『自ら機会をつくりだし、機会によって自らを変えよ』という言葉に表れている通り、社員一人一人が主体的に考えて行動する会社でした」