「街のケーキ屋さん」は生き残れるか? 物価高と人件費増で倒産急増、コンビニスイーツの台頭も影響
洋菓子業界が値上しづらいワケ
洋菓子業界は、コンビニスイーツの台頭により、値上げをしづらいのだという。帝国データバンク情報統括部の飯島大介氏はこう話す。
「コンビニスイーツは大量生産、流通網の整備などの効率化が進んでおり、安価に販売できる。しかも、商品開発力が高く、トレンドを徹底的に調査し、客のニーズを把握することで、季節などに合わせて新作を投入します。一般のケーキ屋さんにとって、コンビニは強敵となっています」
コンビニスイーツのレベルが高すぎて普通の街のケーキ屋さんは、太刀打ちするのが難しくなっているというのだ。
■問われるのはオリジナリティー
どうすれば街のケーキ屋さんは生き残れるのか──。
「街のケーキ屋さんはオーダーメードのケーキなど、より顧客のニーズに合ったケーキをつくることができます。スイーツにオリジナリティーを出せるという強みを生かし、大量生産品と差別化していけるか。今後の対応力が問われています」(飯島氏)
街のケーキ屋さんが、ただ普通のショートケーキを売っていればいいという時代は終わったようだ。