特殊詐欺グループの片棒担ぎ50億円マネロン 逮捕された42歳東大院卒 日本語学校創設者の素性
都心でタワマン暮らしの東大院卒42歳の日本語学校経営者が、特殊詐欺グループから振り込まれた約50億円を暗号資産(仮想通貨)にマネーロンダリング(資金洗浄)していた。
他人名義で暗号資産口座を開設したとして、大阪府特殊詐欺捜査課は12日、留学生向けの学習塾などを運営する「名校教育グループ」(東京都新宿区)代表取締役の豊原明容疑者(42)を詐欺容疑で逮捕した。
昨年12月、豊原容疑者は大阪府内の30代の男と共謀し、男の名義で暗号資産口座を開設した。豊原容疑者が管理する複数の口座には、特殊詐欺やロマンス詐欺グループが被害者からだまし取った多額の被害金が振り込まれ、50億円を暗号資産に交換。手数料として約3000万円を受け取っていたとみられる。
「豊原はSNSで名義を貸してくれる人物を募集し、それに応じたのが30代の男だった。国内で暗号資産口座を開設する場合、本人確認が必要だが、豊原は自分の名義ではなく、男の口座で取引をしていた。今年2月、男が豊原に名義貸ししていたことが分かり、逮捕して調べたところ、豊原の関与が判明した。豊原は他にもいくつもの暗号資産口座を管理していて、複数の詐欺グループから被害金が振り込まれていた。そこから一部を差し引いて、詐欺グループ側に送金していた履歴があった。それが50億円のマネロンの見返りだった」(捜査事情通)