大丈夫か? 巨人ドラ1捕手・小林誠司の“超VIP”待遇
巨人の補強が着々と進んでいる。二塁は中日を退団した井端弘和(38)、西武からFAの片岡治大(30)、投手は同じく広島からFAの大竹寛(30)の入団が濃厚となっている。補強ポイントとしていた「二塁」と「先発投手」を確実に埋めている一方、もうひとつの「即戦力捕手」はドラフト1位で日本生命の小林誠司(24)を獲得したことで、日本ハムからFA宣言した鶴岡慎也(32)の獲得は見送った。
片岡の入団が正式決定すれば、レギュラーはほぼ固定される。原辰徳監督(55)には正捕手の阿部慎之助(34)を一塁で使いつつ、小林を「8番・捕手」で育成しながら起用する構想があるという。
来春のキャンプからは“専属コーチ”もつくようだ。主将でもある阿部が手ぐすね引いているというのである。阿部は毎年、自主トレに後輩選手を同行させ、打撃指導や技術などを伝授する“教え魔”。とはいえ、小林は「即戦力捕手」の触れ込みで、一応、ポジションを奪われるかもしれないライバルでもある。
阿部にもちゃんと狙いがある。さるチーム関係者によると、「昨年は2冠王も今年は打率3割を切ってしまった。来年は35歳で迎えるシーズン。原監督にはいずれは一塁で打撃に専念させたいという構想があるが、実は阿部本人の希望でもある。選手寿命を延ばすためにも、小林には1年目から捕手のレギュラーを奪って欲しいくらいに思っているはず。後輩にいろいろ教えるのは好きな方で、誰に言われたからではなく、自分のために後継者を育てる気なんです」という。
プロ生活が始まる前から「全部教えるからレギュラーになってくれ」という「VIP」待遇を受けることになった黄金新人。ただし、常勝巨人は長くは待ってくれないということも、忘れない方がいい。