ソフトバンク1位指名・加治屋蓮が乗り越えた「母の不幸」

公開日: 更新日:

 加治屋は2人兄弟。2歳下の弟とは仲が良い一方、ケンカもよくした。
「母には『やめなさい!』って怒られましたけど、父は『どっちかが死ぬくらいまでやれ』って。そう言われると何か……すぐに収まっちゃうんです」

 博樹さんは「スパルタは嫌だった」と続ける。
「僕は姉と妹に挟まれて育ったので、男兄弟の育て方はわからなかった。でも、職場の先輩が『スパルタでは子供は成長できないよ。親の顔色をうかがうようになる』と話していたのを聞いた。まあ、お母さんの怒り方はそこまで厳しくないから。じゃあ、怒り役はお母さんでいいかなって」

 両親にたっぷりの愛情を注がれ、自然を友として育った加治屋は串間市内の福島高校に進学。野球部では投手としてメキメキ成長していった。

 08年の夏、今も忘れられない「そのとき」が訪れた。高校2年の加治屋が夏の県予選で戦っている最中、それまで元気だった母の伊津子さんが心筋梗塞で他界。38歳という若さだった。

 加治屋に悲報はまだ届いていなかった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動