41歳・日本ハム稲葉「衰えは感じる」「指導者にはなりたい」
――はい……。ということは、練習方法も変えた?
「うん。今まではたくさんすることで不安を払拭してきたんだけど、今はたくさん練習できない(笑い)。だから、バッティングでも守備でも一球一球の質を上げるようにしてる。『これとあれと……』っていろんな課題を一気にこなそうとせず、『今日のテーマはこれ』という、よりシンプルな考え方で練習するようになった」
――昨秋はWBC小久保ジャパンのコーチもやった。今後に生きそうですか。
「うーん、正直、WBCのコーチってすることないのよ(笑い)。チームのコーチと代表のコーチは全然違って、代表って一流選手を一気に集めた集団だから、そこで今さら何を教えるってこともないんだよね。コーチ自体は責任あるポジションだし、聞かれたらアドバイスするし、相手の特徴とかデータは教えられるけど、基本的には自分がプレーするわけじゃないから祈るしかない。もちろん、コーチをやって選手目線、コーチ目線の2つができたことで引き出しは増えたかな。いろんな選手のバッティングを観察することで『このフォームになった場合はダメ』『自分の打ち方と比較したらどうか』と考えるようになった」