また首の張りを訴え…チームに広がる「ダル登板回避」の波紋
ダルはメジャー2年目の昨季から、実質的なエースだ。エースになったことで登板間隔はよりシビアになり、登板回数もグンと増えた。エースが登板すれば、長いイニングを投げるのが前提。よほどのアクシデントがない限り、リリーフ陣も準備はしない。勝って当然の評価だから、負けられないプレッシャーも半端じゃない。肉体的にも精神的にも、かかる負担は増した。
ダルは日本ハムのエースだったときから、少しでも具合が悪ければ極力登板を回避した。故障が悪化すればチームにしわ寄せがいくという理由からだ。言いたいことは分かるし、日本のプロ野球ではそれが許された。
が、メジャーでは、そうはいかない。ダルが首の張りを訴えたのは当日朝。ナインは球場入りするまでダルが登板を回避したことを知らなかったという。ましてレンジャーズはホランド、ハリソンの両先発左腕がDL入り。先発投手陣の台所は火の車で、急きょマウンドに上がったベーカーは中3日だった。この日はツインズにサヨナラ負け、チームの連勝も3で止まった。
すでにアチコチに波風が立っている。ダルじゃ投手陣の柱にはなれないと、「エース失格」の烙印(らくいん)を押されないか心配だ。