日米野球侍ジャパン 「リリーフ2人だけ」のいびつな投手陣
前回の惨敗を生かしていない人選ではないか。
11月に行われる「2014 SUZUKI 日米野球」に出場する日本代表候補28人が9日に発表されたが、投手陣の構成が明らかに歪んでいるからだ。
代表を率いる小久保裕紀監督(43)が、「2017年に予定されるWBCに向けての強化試合」と位置づける今大会とあって、大谷(日本ハム)や藤浪(阪神)ら若手投手を多く選出したのはいいとして、問題はバランス。投手13人中、実に11人が先発投手。リリーフは2人しかいないからだ。
小久保監督はこの人選に関し、「(試合数が合計で)8試合もあり、1試合で先発できる投手が2人必要だから」と淡々と説明していたが、準決勝敗退の前回WBCの反省を踏まえれば、もう少し投手陣の役割分担を考えたメンバー構成にすべきだろう。
日本代表は前回のWBC(13年)で先発投手ばかりを大量に選出。摂津(ソフトバンク)や能見(阪神)だけでなく、杉内(巨人)、田中将(当時楽天、現ヤンキース)らも救援に回った結果、第1ラウンドのブラジル戦や、第2ラウンドのオランダ戦など「格下」相手に苦戦を強いられた苦い経験を持つ。にもかかわらず、今回も先発投手を優先。救援を本職とする投手が西野(ロッテ)と高橋(西武)だけでは、将来の日本代表はとてもじゃないが期待できない。